SEO対策はなぜ必要なのか?SEO対策の重要性
SEO対策は、なぜ行わなければならないのか?
その重要性について解説します。
アクセス数を増やすため
SEO対策は、BtoBマーケティングプロセスでは見込み客の獲得のための施策の1つであり、自社サイトでの問合せや資料請求などのアクションを増やすため、その前工程である自社サイトへのアクセス数を増加させる目的で行われます。
上図は、Google検索順位別CTRデータです(参照:Internet Marketing Ninjas社)。
CTRとは、Click Through Rateの略でクリック率ともよばれます。
インターネットに表示された数(インプレッション数)のうち、実際にクリックされた回数(クリック数)の割合を示したものです。
- 検索結果1位のCTRは約21%
- 2位のCTRは約11%
- 3位以下のCTRは1桁パーセント台(3位でも7.57%)
- 8位以下のCTRは1%台に下がるが、20位まで1%台が続く
表から分かるように、検索結果1位のCTRは21~22%でおよそ5回に1回の割合でクリックされています。
2位のCTRはかろうじて2桁台ですが、1位の半分になっています。
2位と3位の差も比較的大きいです。
5位は3%を割り込んでしまいます。
やはり検索結果の上位表示、とりわけ1位になることが重要です。
注目は9位以下です。
1%台になるものの、11位以下も1%を保っています。
つまり2ページ目以降でも、1ページ目の9位および10位とさほど変わらないCTRということです。
1ページ目と2ページ目では表示回数が違うので、クリック数は減ると思われますが、2ページ目であってもクリックの可能性は期待できます。
「2ページ目までわざわざ来たのでどれかをとりあえずクリックしてみようか」というユーザー心理が働くのかもしれません。
こちらのデータから分かるように、自社サイトの検索結果が上位に入れば入るほど、自社サイトへのアクセス数は伸びていきます。
ターゲットへのアプローチ
自社サイトへのアクセス数を拡大させることだけでなく、自社サービス・ソリューションのターゲットへのアプローチをすることにもSEO対策は非常に重要です。
ターゲットとしては大きく3つ分かれます。
① 潜在客
② 見込客
③ 既存客
新規顧客の獲得は①潜在客と②見込客をいかに、③既存客へ 多く到達させることに注力されます。
①→②、②→③へ乗せていく中で、①潜在客と②見込客が求める情報(コンテンツ)はそれぞれ異なってくるのは当然です。
それぞれのプロセスに適したキーワード選定を行い、そのキーワードの検索結果で上位表示されるようなコンテンツを用意することが重要です。
今のSEO対策は「コンテンツマーケティング」が有効と言われるほど、コンテンツ重視(=情報を求めるユーザー・ファースト)となっているため、プロセス毎に自社のターゲットに向けて、最適なキーワード選定とコンテンツ提供を行うためにもSEO施策が必須課題なのです。
SEOの目的はビジネス成果の向上
「SEO」とは、「Search Engine Optimization」の略語であり、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれます。
Web担当者にとって「検索エンジン経由での見込客の誘導数を増やすこと」は重要な課題です。
そのためには、自社サイトが検索結果の上位に表示されやすいようにページの作りや外部サイトとの相互リンクを調整することが必須対策です。
ただし、SEOはやみくもに検索結果の上位を目指すわけではなく、あくまでも「検索されたキーワードに対して、関連性のある最適なページとして表示されること」点に留意してください。
そもそも企業ウェブサイトの目的は、商品販売やサービスの認知度、資料請求の数などをアップさせて、何らかのビジネス的な成果につなげること。
したがって、単にアクセス数を上げるのではなく、顧客に成り得るユーザーを集めることが必要です。
ユーザーは、検索エンジンを通して自分が求めるもの(検索キーワード)に関連したページを探し当てようとしています。
これは、企業ウェブサイトにとっては、検索エンジンを通して自社の商品(SEOキーワードとして設定したもの)に関心のあるユーザーを集められるということです。
この「関心のあるユーザー=潜在顧客」の誘導において、確実性と精度を高めることがSEOなのです。
4割近くが検索エンジンからの流入、という事実
ウェブサイトへの集客手法としては、バナー広告やメールマガジン、SNS、検索連動型広告といったネット広告、さらにテレビや雑誌といった従来メディアなどが存在します。
なぜSEOが集客に効果的なのかというと、検索エンジン経由でウェブサイトを探してやって来るユーザーが多いからです。
実際、ウェブサイトへの流入経路における30%~40%、およそ平均35%程度がYahoo! JAPAN(以下、Yahoo!)検索とGoogle検索経由でのアクセスです。
ユーザーは「検索エンジン経由でやって来る」のです。
さらに言えば、検索エンジン経由のユーザーは、ECサイトにおける成約率が高いという調査結果もあります。
能動的に情報を探してやってきたユーザーは、顧客としてのポテンシャルも高いのです。
また、検索エンジンからの誘導には検索連動型広告を利用するという方法もあります。
しかし、コストがかかるうえに、出稿を停止したら当然効果はゼロになります。
一方のSEOは出稿にかかるコストはゼロの上、しっかりとやれば効果はある程度持続してくれます。
検索連動型広告には「コストさえかければすぐに効果を出せる」という特徴もあるので、両手法をうまく自社の集客戦略に盛り込むことが理想でしょう。
いずれにせよ、検索エンジン経由でのユーザーが高い割合で存在し、今後増えていく傾向にあるという点は、Web担当者の常識なのです。
対策はYahoo!とGoogleを意識していれば十分
SEOに取り組む場合、どの検索エンジンを基準に最適化を行うべきでしょうか。
日本においてYahoo!とGoogleの利用率は圧倒的。
そもそもこの2つのサービスに限らず、他のサービスでも、検索エンジンの目的は基本的に「検索キーワードに最適なウェブサイトを検索ユーザーに提示する」ことであり、その性能と精度の向上を目指しています。
各検索エンジンにはそれぞれ個性があり、最適化の手法にも差はありますが、とりあえずYahoo!とGoogle両検索エンジンへの最適化に取り組んでおけば、自ずと他の検索エンジンでの順位も上がります。
ページランクよりも「検索キーワードとの関連性」が重要
SEOは、一度やったら後は放っておいてもいいというものではありません。
少しずつでも継続的な調整と検証が必要です。
ライバルサイトの動きに対応するのも重要です。
それに加えて、検索エンジンがウェブページを評価する基準(アルゴリズム)が日々変化しています。
激しく変化し続けるウェブの世界において、検索技術もまだ途上にあります。
検索精度を高めるため、また、検索エンジンをだますような悪質なSEOスパムに対応するため、Yahoo!もGoogleも常に改良を続けていのです。
そのような中、ここ最近の評価では、「検索意図との関連性」が重要視されている。
「検索意図との関連性」とは、簡単に言うと「ページの内容の意味的な関連性」のことです。
単にリンクの数だけでなく、リンクされているページ内容の意味と関連性も考慮して、ページを評価するという考えに基づきます。
以前は「ページランク」が中心的な指標であるとされていたGoogleをはじめ、現在の主要な検索エンジンは、この「検索意図との関連性」を重視してページを評価しています。
もちろん、従来のページランク(現在は非公開)やキーワード密度なども依然として評価の1つです。
「検索意図との関連性」は世界中のSEO研究家たちによって日々探求され評価基準が明らかにされつつあります。
Web担当者としてはSEOの重要キーワードとして「検索意図との関連性」を強く意識しましょう。
まとめ
・自社サイトへのアクセス数を増大するためには、検索結果が上位に入ることが重要
・検索順位別のCTRは1位22%、2位10%と、1位・2位とで大きな開きがある
・SEOの重要キーワードとして「検索意図との関連性」を強く意識する必要がある